7割方気持ちよくなれるクソデッキ

MTGのスタンダードで気持ちよくなれるデッキを紹介しています。デッキの成功例とかを挙げてるtwitter(https://twitter.com/bye_alter)。デッキ構築とかドラフトをたまにするyoutube(https://www.youtube.com/@alter_mtgch)

やまもりの力線

今回のコンセプト

「ギルドパクトの力線」で基本土地タイプを詐称する

 

 

デッキリスト

 

コンセプト説明

 今回の主役は「ギルドパクトの力線」。全ての基本土地タイプを持たせる、ということで基本土地タイプを参照するカードをてんこ盛りにした。

 

ギルドパクトの力線:ゲームの開始時に手札にあるなら、戦場に出ている状態でゲームを開始できる。自分がコントロールしている土地は全ての基本土地タイプを持つ。自分がコントロールしている土地でないパーマネントは全ての色である。

 

 

 力線と基本土地タイプを組み合わせたらデッキになりそうだな。という考えで適当に組んだらちゃんとデッキになってくれたので上の図以上のコンセプトがない。なんと初期案から変更されたカードが「森林の目覚め」と「群れの渡り」しかない。

 

 力線がなかった時のために普通の2色デッキよりも気持ち基本土地が多め。また、密室の温室の事件が解決されればプレインズウォーカー以外は全て唱えられるようになるので、力線までたどり着きやすいようにしている。

 

「森林の目覚め」→「装飾庭園を踏み歩くもの」の理由

 2,4マナ帯が多いため、森林の目覚めを唱えたいタイミングが3ターン目しかない。しかし、森林の目覚めは3マナで唱えたいカードではない上に、ソーサリーなので事件を解明してもでデッキトップに詰まってしまう。3マナで1つ基本土地を確保しつつ、デッキトップを操作できるクリーチャーという点で踏み歩くものになった。

 本当はコス奥義[山が出るたび4点ダメージ]と森林の目覚めX=5で勝ちたかった。

 

「群れの渡り」→「無鉄砲」

 事件とのシナジーが森林の目覚めと同様に悪い。土地が詰まらず、2マナ帯は他にいるため魂力が強くない。また、他のカードは土地枚数が多くなれば特殊土地が紛れていても徐々に強化されるのに対して、群れの渡りは力線がない限り弱い。よって不採用となった。無鉄砲が選ばれたのは競合しない1マナで、トランプルを付与してくれるエンチャントだったから。

 

デッキの感想

 戦える。安定感はちょっと低いけど爆発力も凄い。明快なコンセプトで圧倒的パワーという分かりやすい楽しみ方ができるので始めたての人に勧めたい(資産的には勧められない)。

 初手に来なくても4マナで全体強化のエンチャントと考えると、マナ加速も相まって重たく感じることはなかった。多分詭弁。

 

 土地参照で強化されていくクリーチャーの中では弱い「サルディアの岸壁踏み」だが、2マナでタフネス4という壁性能に助けられることもある。力線が出ていたとしても土地枚数が少なければ弱い開花族にはできない役割を担っている。

 

ざっくり採用理由

ギルドパクトの力線:コンセプト

無鉄砲:トランプル欲しい。1マナのエンチャントが噛み合ってる。

サルディアの岸壁踏み:山参照枠。

ラーダの扇動者:版図参照枠。

花ざかりの開花族:森参照枠。

パクト破りの事件:5色参照枠。

ブランチウッドの鎧:山参照枠。

装飾庭園を踏み歩くもの:ランプできる3マナクリーチャー。

レジスタンスの火、コス:山参照枠。

密室の温室の事件:ランプ兼実質ドロー。

向上した精霊信者、ニッサ:森参照枠。

 

あとがき

 ノリだけでデッキになくリスト以上の意外性もなかったため、本当に書くことがなかった。まあそんな感じのデッキもあるよってことでいつも以上に適当な締め方でデッキの適当さとバランスを取ろうと思います。

 「断れない提案」と軽いインスタントを相手のエンドに唱えれば実質「水蓮の花びら」2枚と同じ。とかいう頭悪い案がちらついているせいで次のデッキ案はありません。気長に待っていて下さい。

 

【実践動画】※無編集

youtu.be

ドロソの隼

今回のコンセプト

「切望の隼」のコントロール移動とドローを活かしてコンボ

 

 

 

 

デッキリスト

 

 

コンセプト説明

 今回の主役は「切望の隼」「君主今田の凋落」「ドロスの魔神」の3枚。

 

切望の隼:変装2。攻撃した時、自分がオーナーであり相手がコントロールしているパーマネントのコントロールを得る。表面にすると望む数のコントロールを相手に渡し、その数に等しい枚数のカードを引く。

 

君主今田の凋落:神河の英雄譚。1章[マナ総量が4以上のクリーチャー1体を追放する。]2章[それぞれ自分がオーナーであるパーマネントのコントロールを得る。]3章で変身する。

 

ドロスの魔神:油カウンターが4つ乗った状態で出る。自分のアップキープの開始時に1つずつ取り除き、その後、油カウンターが乗っていなければ敗北する。相手のクリーチャーが死亡するたび2点のライブを失う。

 

 「切望の隼」の表面になった時の能力に注目した。渡せるパーマネントタイプに指定がないので、土地まで渡せばかなりの枚数ドローできそうである。しかし、土地まで渡すとなると隼の攻撃だけでは取り返せないため、一気にコントロールを取り返せるカードが必要になる。そこで、「君主今田の凋落」の2章の能力を使うことにした。この2枚が揃えば2マナでほぼデメリットなく大量にドローできる。

 また、相手にデメリットを押し付けるというアプローチで「ドロスの魔神」を採用。無力化やターン経過で油をなくした魔神を渡せば、アップキープの開始時に即勝利することができる。他のデメリット持ちとして「契約の族長、ゲス」なども考えたが相手のデッキに依存する上に、自分が使った時にもアドバンテージを得られないため不採用にした。

 

 君主今田とのコンボでは大量にドローするだけなので、勝ちに繋ぐ手段として「プロフトの映像記憶」を採用している。このカードは戦闘の開始時に、このターンに引いた枚数を参照してカウンターを乗せることができる。特に「脱出の名人」はパワー3以上にブロックされないという効果を持っているので積極的に育てたい。

 

隼の起動について

 パーマネントを全て渡した後で君主今田が破壊されてしまっては目も当てられないので、基本的に君主今田2章が誘発したタイミングでの起動が安定となる。ここで注意すべきなのは相手に土地を渡す前にマナを出しておくこと。アンタップ状態で渡してしまうと返す前にタップされてしまうので、せっかくのドローしても動けなくなってしまう。英雄譚の誘発はメインフェイズに入っており、誘発のスタックでマナを出しても戦闘フェイズに入るまで使えるので安心してタップしよう。

 ただ、初見殺しみたいな動きなので基本的にタップされることなんてない。なんなら自分のターンに君主今田+隼と動いて相手のアップキープにタダ乗りするということもできた。

 

デッキの感想

 強い。特殊勝利による巻き返しもありながら、ドローと全除去で作ったリソース差で勝ち切るという堅実寄りな戦いもできる。また、コントロールの移動という今まで考えることのなかった選択肢が新鮮で面白いデッキだった。

 隼が圧倒的なマナ効率でドローしてくれる。2枚コンボで10枚近くのドローをデメリットなしで行えるというのは他にはない強みではなかろうか。

 

 君主今田1章の4マナ以上という数字がなんとも絶妙。シェオルドレッドという致命的なカードだけは何とか防げるので偶に素晴らしい活躍をする。ただ、1章2章をどちらも連続で使えるという都合のいい状況はなかなかなく、どちらかは腐ってしまいがち。

 

 プロフトは戦闘の開始時にカウンターを乗せるので、隼からの後引きでもカウンターになる。また、基本的に溢れかえる手札を枚数制限なしにして支えてくれる。強い動きとしては、「ファイレクシアの闘技場」と合わせると最低保証で1つカウンターが乗せられるようになる。

 

ざっくり採用理由

切望の隼&君主今田の凋落&ドロスの魔神:コンボ用。

ひよっこ捜査員:パーマネント2つ出せる。ドローにもなる。

脱出の名人:アンブロでの攻撃とバウンスでのコンボパーツの回収。

プロフトの映像記憶:ドローをパワーに。

謎の骸骨の事件:パーマネント2つ出せる。確定サーチもできる。

集団失踪:クリーチャー押し付けて全除去すればドロスの誘発で勝てそう。

証人保護:パーマネントで除去。

無力化:ドロスと今田のカウンター取り除いてターン調節したい。

ファイレクシアの闘技場:パーマネントの安定したドロソ。

第三の道の機構:ドローをライフに。インスタントがいい。

 

あとがき

 新環境1発目。初めて見た瞬間からこの子でコンボしようと思ってたので実質一目惚れ。気持ちよくコンボできたので両想いですね。

 新環境楽しい。変装とか事件エンチャントとかちょっと使い辛いメカニズム多いと思うんだけどそれがデッキビルダーの心を刺激するんだ。でもドラフト難しくて資産が不安。

 環境初っ端はアイデアに溢れてるのでどんどんデッキ作って紹介していけたらなと思いますので楽しみにして頂けたら幸いです。

 

【実践動画】

youtu.be

備え蓄える錨

没デッキ!

かなり試行錯誤したものの完走できたことが1,2回しかなかったために没になった。

ここで消化してすっきりとカルロフ邸を迎えたい。

 

今回のコンセプト

「備え蓄える祝賀者」が「時空錨」で無限衝動的ドロー

 

コンセプト説明

 今回の主役は「時空錨」と「備え蓄える祝賀者」

 

時空錨:アップキープの開始時に占術2を行う。占術で下に置くカードを代わりに追放する。自分のターン中それを唱えてもよい。

 

備え蓄える祝賀者:戦場に出たとき土地でもこれでもないパーマネント1つを手札に戻せば占術2を行える。

 

 祝賀者はパーマネントを手札に戻せるため無限コンボに使えそうである。まず考えたのはコスト軽減をして祝賀者2枚で無限に占術を行うこと。無限占術となれば時空錨を出しておくことで占術を衝動的ドローに変換できる。では無限衝動ドローから勝利に繋ぐ方法を考えよう。ここで、無限ドローでなく無限衝動的ドローということから、追放領域を参照するカードで勝利したい。スタンダードで追放領域を参照するカードと言えば

となると最後は当然「忌まわしき干渉者、アショク」の奥義である。

 というわけで今回は祝賀者+時空錨で無限衝動的ドローからのアショク奥義でLOというデッキ。

 

 コスト軽減に必要なカードは「平和の世継ぎ、ウィル」と「信仰を穢すもの」の2枚。2点のライフゲイン後に起動することで、不特定2マナと白1マナを軽減する。ただ、これだけでは祝賀者を出す度に2点のライフが支払われるので無限に唱えることができない。そこで、「月皇の古参兵」でライフゲインをする、又は「忌まわしき干渉者、アショク」でライフの支払いを置換する必要がある。

 

 時空錨で無限衝動的ドローしてからアショクの奥義を打つまでを1ターンで完結させたい。さらに、コンボに必要なライフゲインなどの他の動きも考えると、できるだけ少ないマナで成立させたい。しかし、アショクは黒含む5マナなので色が合ってない上にコスト軽減が適応されない。そこで、「ウルザ、タイタンズを組織する」を使うことにした。2章で手札にあるアショクを踏み倒し、増殖で3章の能力も誘発させる。すると、初期忠誠度5から増殖で6、忠誠度を2回使えるので+1からちょうど-7に繋ぐことができる。

 

と、ここまで考えてみたものの成功しない。

 

第二案

 成功しないのはライフゲインと召喚酔いのハードルが高いのだと考えた。そこで、「平和の世継ぎ、ウィル」と「信仰を穢すもの」の役割を「ヴェズーヴァの複製術」「夢を穢すもの」「戦闘研究」変更することを決意。

 

 複製術と夢を穢すものがいる状態で祝賀者を対象に戦闘研究を唱えると、コピーで出てきた祝賀者のETBで戦闘研究を手札に戻せるので、2点のライフを支払えば無限に占術、ドロー、トークンが得られる。

 

 お気付きの方もいると思うが、なぜか必要パーツが増えている。また、出てくるトークンが1体に減ってしまったため古参兵1枚ではライフゲインが追い付かなくなっている。これで成功率が上がる筈もなく、さらに沼にはまっていった。

 

あとがき

 という夢をみた。悪い夢だった。カルロフ邸は悪いカードが多そうなのでイクサランの時よりも沢山デッキ紹介をしていけたらなと思います。

床岩の侵入者

今回のコンセプト

「侵入者の放逐」のパワー参照で相手のクリーチャーだけ破壊して「床岩の亀」のタフネス参照で攻撃

 

 

 

デッキリスト

 

コンセプト説明

 今回の主役は「床岩の亀」と「侵入者の放逐」

 

床岩の亀:自分のターン中自分のクリーチャー全てに呪禁を与える。タフネスがパワーより高い自分のクリーチャーはタフネスでダメージを割り振る。

 

侵入者の放逐:0~10を指定しその数以上のパワーを持つクリーチャー全てを破壊する。

 

 自分のクリーチャー全てが相手のクリーチャーよりもパワーが低かった場合、「侵入者の放逐」は相手だけの全体除去にできる。亀はパワーが低くタフネスが高いクリーチャーを強く運用できる。どちらも求める条件が”パワーが低い”であるため、パワー0のクリーチャーを中心にしたデッキができると考えた。という訳で今回のデッキは、亀でパワー詐欺しつつ相手のクリーチャーだけを放逐で一掃する、というコンセプトです。

 

 タフネスを参照してダメージを与えられるクリーチャーは主に「床岩の亀」と「古きもつれ木」の2枚。さらに賛助で同じ効果を与える「世渡り上手の交渉人」や、生け贄に捧げることでタフネス分のライフルーズを迫る「カタパルトの有象無象」がいる。限定的なものまで含めればタフネスを利用できるカードが4種16枚体制となっており、これらを引けずに苦しむことは少なくなっている。

 

 安定感を支えてくれるオシャレカードとして「路上の師、リガ」を推したい。亀やもつれ木によって実質のパワーは高くなっていても、実際のパワーは0や1のままなのできちんとドローが誘発する。ドローの条件が攻撃だけなので、序盤はダメージにならない0/4が攻撃させ得にすることができる。マナが必要ないので展開を邪魔することがない点も優秀。

 

デッキの感想

 強い。パワー詐欺が楽しい。横並びするのに全除去が打ち放題という奇妙な感覚を味わえる。亀やもつれ木がいれば全員がそれなりのダメージを出せるので意外に火力が高い。

 亀ともつれ木の性能差を感じた。タフネスが6と4というそもそもの戦闘性能、呪禁による除去耐性、そして何より放逐を使う際にパワー0と1の差が大きかった。放逐でパワー1を指定できれば、まず間違いなく相手のクリーチャー全て除去することができる。しかし、パワー2になると人間トークンやマナクリーチャーなどが残ってしまう。相手を一掃して攻撃を通したいのにチャンプブロッカーが残ってしまうのはよろしくない。

 

 1マナのクリーチャーである「斡旋屋一家の新入り」「市場のノーム」がどちらも優秀。亀やもつれ木がいる時は勿論だが、いない場合にも素のタフネスの高さで攻撃を止めたりドローになってくれる。1ターン目新入り、2ターン目交渉人と動けた時にはそれだけで5点クロックになるので馬鹿にならない。

 

 リガの盾カウンターがいい味を出している。毎ターンドローしたいので相手としては除去したい枠になるが、リガに2回も除去を使うと亀やもつれ木といったキーカードを残してしまうことになる。また、パワーが2あるためたいてい放逐に引っかかってしまうが、盾カウンターのおかげでリガを気にせずに値を設定することができる。

 

 「カタパルトの有象無象」が意外と役に立たない。3マナでタフネス6というスタッツも3マナ+タップの起動型能力で相手にライフルーズを迫るのも悪くはない。ただ、このデッキとは上手く噛み合っていない。パワー参照して相手を倒しつつタフネス参照の高火力で攻撃しよう、というデッキなのにパワーが2あって攻撃以外の攻め方を示している。亀やもつれ木のない時のサブプランとして採用していたが、サブプランにするには他の手段でのダメージ源が少ないため力不足である。

 

あとがき

 侵入者の放逐という明らかに他の全除去の方が強いというカードを意味を持たせて使うことができたのでかなり満足。他に使い道のないレアを作ることになるが、強くて楽しいデッキなので試してみて欲しい。

 土地以外は全て4積みで1~4マナまでは2種類ずつという並びがなんか面白い。

 最近Youtubeでモダンやレガシーの動画を見てたら紙でその辺のデッキを握ってみたい衝動が高まっています。紙(対面)ならではの面白さも含めて興味が尽きません。特にANTとかレイラインズを作ってみたいと思っているんですがどうにも高過ぎる。1デッキ作るのに一体いくらかかるんだ。庭から石油が湧いてきたら始めます。

 というわけでまだしばらくはアリーナだけになりそうです。はい。おとなしくネタデッキ考てるのでこれからもよろしくお願いします。

奇怪な髑髏エンジン

今回のコンセプト

「奇怪な宝石」を「髑髏胞子の結節点」と「高波エンジン」でアンブロパワー20に!

 

 

 

デッキリスト



 

コンセプト説明

 今回の主役は「奇怪な宝石」の筈だったのに「高波エンジン」と「髑髏胞子の結節点」が強いデッキになってしまった。

 

奇怪な宝石:タップイン。タップで起動型能力にしか使えない無色2マナを加える。土地でない起動型能力を持つ4つ以上で作製。

啓蒙の神座:「奇怪な宝石」裏面。マナ能力でない能力を起動するたびそれをコピーする。これによって追放されているカードの起動型能力を持つ。各能力を毎ターン1回のみ起動してよい。

 

高波エンジン:3/2防衛。青1マナで防衛を失いブロックされなくなる。青1+2マナで5/4になる。1回だけ青2+4マナで3ドローできる。

 

髑髏胞子の結節点:6+緑2マナ、自クリーチャーのパワーの最大限だけ軽くなる。トークンでないクリーチャーが死亡するたびそのパワーを参照してx/xのトークンを生成する。2マナ+タップでクリーチャー1体のパワーを倍にする。

 

「奇怪な宝石」を「高波エンジン」で作製することで、啓蒙な新座を5/4のブロックされないクリーチャーにする。そして、髑髏胞子の能力をコピーすることでパワーが4倍の20としてワンパンを狙うデッキ、だった。しかし、様々な問題に阻まれた結果ブロックされないクリーチャーを強化して攻めるシナジーの多いアグロデッキになってしまった。

 

・問題1

 ニッチな層がにっこりしそうなのだが、エンジンの能力には“クリーチャーになる“とは一言も書かれていないのである。つまり、「啓蒙の神座」がエンジンの能力を持っていたとしても、ブロックされないという能力を持ち、基本パワータフネスが設定されただけのアーティファクトのままなのである。必要パーツとマナが増えすぎるためコンボ成立が大きく遠のいた。

 

・問題2

 エンジンと髑髏胞子の相性が良すぎる。エンジンのパワーは5まで上がる。髑髏胞子の能力を込みで考えるとパワーは10。アンブロのクリーチャーがやっていいパワーじゃない。また、パワー5だと髑髏胞子は3マナまで軽減される。軽い。この2枚を揃えるだけで2回攻撃すれば勝てることが多く、奇怪な宝石をわざわざ使う必要がなくなってしまった。

 

 以上2つが大きな理由。これらの問題を認識しつつも何とか奇怪な宝石を使う方法を模索したのだが、ますますアンブロアグロとしてのキルターンが速くなる結果となった。その過程を語らせていただく。

 エンジンの役割が[ブロックされない]という能力を付与するだけになったので、ほぼ同じ働きができる「ジンジャープルート」を採用。また、クリーチャーにする必要があるという問題を受けて、「硬いクッキー」と最近注目されている「生命ある象形」を採用した。ここで、硬いクッキーのクリーチャー化ではパワーが4にしかならないので強化手段が欲しくなる。デッキ内のカードを眺めたところ、食物シナジーができていたので「甘歯村へようこそ」で強化しようと思い採用が決定した。と、ここまででほとんど現在の形になった。

 宝石で勝ちたいと思いながらアンブロのクリーチャーを強化して殴り倒すデッキ。

 

デッキの感想

 早い強い。コンボは決まらない。奇怪な宝石は活躍するけど違うそうじゃない。ブロックされないクリーチャーを中心に攻めるので止められ辛い。

 1ターン目奇怪な宝石の動きが強すぎる。起動型能力のためにしか使えないとはいえ1マナのアーティファクトが2マナ生み出せるのおかしい。髑髏胞子やジンジャープルートなど毎ターンマナを必要とする起動型能力があるので使わないことがほとんどない。この1枚がないだけでかなり動き辛くなると思う。

 でも変身後を活躍させたかった。エンジンだけでクリーチャーになってくれればもうちょっと可能性があったかもしれない。ちなみに食物トークンに寄せたのは作製コストとしても利用できるうえ、コンボまでの延命になると考えたから。作製に使うことはなかった。

 

 ブロックされない起動型能力を与えるだけなら大釜でいいじゃない、と「アガサ魂の大釜」を採用したところ、墓地に溜まって作製のタネになるはずだったクリーチャーが消え去って奇怪な宝石が本当に置物と化した。勝率は上がった。

 

 甘歯村は支払うマナの割に修整値が大きくて気に入っている。硬いクッキーなんかは1枚で食物のカウントを2つも増やしてくれるので相当相性がいい。カウンターの形で強化されるので髑髏胞子のコスト軽減にも貢献しやすい。2ターン後にしか強化ができないのが玉に瑕。

 

 高波エンジンの3ドローは“1回だけ起動できる”がそれはあくまで起動だけの話でそのコピーについては限定されていない。つまり、啓蒙の神座でコピーすれば6マナ6ドローになる。ちなみに実践で決まったことはない。

 

あとがき

 あけましておめでとうございます。お久しぶりです。

 今回は時間をかけただけあって割といいデッキになったと思ってます。なかなか戦えるのもそうだし起動型能力軸と食物軸が噛み合ってるのがなかなか面白いと思います。奇怪な宝石が不本意な形とはいえ活躍してるのもポイント高い。

 奇怪な宝石とかいう神話レアのせいで高くなってはいますが気になった方は作ってみて下さい。表面強いんで。飛びます。

 今回のデッキの元ネタは度々登場するLO狂発案。デッキ構築に悩み、知人のLO狂に奇怪な宝石でデッキ作れと投げたらアンブロパワー20の原案が返ってきた。着地点はかけ離れてしまったけどほんまありがとう。

 カルロフ邸のプレヴューがそろそろ始まりますね。悪いことができそうなヒントにわくわくしております。ただまだ一ヶ月はイクサラン!未練を残さないよう次回作を急ごうと思います。楽しんでいただけたら何よりです。それでは。

うろつく城塞

今回のコンセプト

「うろつく玉座」で「眠らずの城塞」の誘発を10回誘発させて勝利

 

 

デッキリスト

 

コンセプト説明

 今回の主役は「眠らずの城塞」「うろつく玉座」「二天一流、一心」

 

眠らずの城塞:白黒のミシュラランド。これが攻撃した時2点ドレインする。

 

うろつく玉座:戦場に出るに際しクリーチャータイプを1つ指定する。選ばれたタイプのクリーチャーの誘発を追加でもう1回誘発させる。

 

二天一流、一心:自分がコントロールしているパーマネントの攻撃による誘発をもう1回誘発させる。

 

 今回は主役3枚が分かりやすくコンセプトを表している。城塞の誘発を他2枚で増やすというデッキ。

 イクサランで攻撃時誘発のある土地が5枚も出たのでこれを活かして何とかしたい。勝ち手段として使うのであれば直接ライフを削れる「沈んだ城塞」かライブラリーアウトの出来る「不穏な浅瀬」を検討した。どちらも誘発だけで勝利できるため誘発を増やす方法だけ考えればいい。

 「都市改修」で増やすのが一番狙いやすいが、その場合はクリーチャータイプを持たないため一心でしか誘発を増やすことができない。このままでは勝ち手段が2種8枚と心許ない。そこで、「調和した出現」「火花散る出現」「咆哮する大地」でクリーチャー化することでスピリットにすることで玉座でも誘発を増やせるようにしている。

 

デッキの感想

 あまり強くない。展開に時間がかかる割に即効性がない。

 都市改修を打っても速攻がないので返しのターンに破壊されてしてしまうことも多い。序盤からクリーチャー化して継続的にダメージを与えるのか、終盤に都市改修で展開して一気に決めるのかをはっきりすればもう少し強くなる気はする。タイプにこだわらずにクリーチャー化の手段を増やす、全除去が入れるとかが改善案かな。

 現状だとアグロに轢き殺される程度の展開しかできないのに終盤に巻き返せる全体除去が入っているわけでもない。中途半端なデッキになってしまっている。

 

 出現系のエンチャントは除去されても土地が減らないから安心だと思っていたが、環境がきつすぎる。布告除去追放除去が多すぎて破壊不能が役に立たない。

 

 エンチャントによってクリーチャー化するということで「西の樹の木霊」「運命に導かれし者、ケイリクス」も相性がいい。不足しがちなマナを補いつつ、エンチャントをコピーして土地のクリーチャー化を進めることができる。ケイリクスは4積みでもいいと思う。持ってる人は。

 

 「洞窟探検」がいい仕事をする。デッキの都合上タップインの土地が多く、都市改修がブロッカー生成にすらならないこともある。そんなデッキでも全ての土地がアンタップインになるので、ストレスを大幅に軽減してくれる。木霊の誘発で出てくる土地もアンタップになる点や戦場に出た時1ドローが着いている点も評価できる。

 

あとがき

 知人のLO狂が不穏な浅瀬でなんとかLOしたいと言って挑戦したものの、1回4枚で40枚削るなら1回2点で20点削った方が速いということに気付いてLOの要素が消えうせたデッキ。なんとなく見た目が面白いだけなので物好きにもオススメできない。

 イクサランでのデッキもそこそこ作ったつもりでいたのに、今回含めてまだ5つしか作っていなかったという事実に驚いています。もっと頑張りたいですね。

 最近スターターキット2023を買ってリア友に布教したんですが、コンボデッキばっかり使ってるとそれしか考えられなくなってダメですね。反省。まあ友人は大変気に入ってくれたのでそれはよかったです。0時半から8時過ぎまでたった3つのデッキで遊んでました。

 今回は語ることが少ないから短めです。次回はもっと語れるデッキにします!

金脈探査

今回のコンセプト

「金脈発見」で宝物を大量に出して「探査装置」を一気に誘発

 

 

デッキリスト

 

 

コンセプト説明

 今回の主役は「金脈発見」と「探査装置」。

 

金脈発見:発見10を行う。10と発見したカードのマナ総量の差に等しい数の宝物を生成する。

 

探査装置:これやアーティファクトが出るたびクリーチャー1体を対象とし、ターン終了時まで+1/0修正と速攻を与える。その後、アーティファクトを4つ以上コントロールしているならこれを変身させる。

晶洞の岩屋:「探査装置」の裏面の土地。3マナとタップでクリーチャー1体を対象として+X/0修正と速攻を与える。

 

 金脈発見を何とか使いたい。しかし発見10なので確定サーチは難しく、そもそも確定サーチをするならカルノサウルスの方が優秀である。そこで、マナ総量の差分の宝物が出るということに注目した。大量の宝物が出せるならアーティファクトの出た時誘発で火力に変換できる。というわけで今回のデッキは「金脈発見」から大量の宝物を出して「探査装置」で火力に変換して勝つ!というコンセプト。

 探査装置はアーティファクトが4つ以上出ていると土地になって出た時誘発がなくなってしまう。パワー修正をし辛くなるというデメリットはあるものの、アンタップインで土地として出てくる(変身前の状態を参照するため基本的にタップしていない)ため序盤の盤面展開や赤トリプルシンボルである金脈発見を唱えるためのマナとしての活用ができる。また、変身した場合にもアーティファクトを火力に変換できるように「同化のヴェール」を採用している。

 探査装置、同化のヴェールはパワー修正をしてくれるもののトランプルや回避能力は与えてくれない。そのため、回避手段として「結婚式への招待状」「小癪な家ネズミ」などを採用している。

 

デッキの感想

 まあ弱くはない。金脈発見が決まった時はスタッツの数が気持ちいい。クリーチャーの採用数がそもそも少ないためあっさり負けることもあるが、トップ金脈発見からの大逆転などの爆発力も見せてくれる。

 金脈発見への不満として、発見したカードを唱えるよりも先に宝物が生成されてしまうことがあげられる。パワー修正の出来るカードやノーン様、モンドラクが発見された場合に誘発の数が著しく減ってしまう。逆順だったら勝てたのになぁ、という試合も少なくはなかったので本当にもったいない。

 

 「内なる空の管理人」は出来る仕事が多くて便利だった。置物が多いので占術でサーチを回せるうえに、コンボの最後には飛行で回避しながら攻撃を通すことができる。警戒を持っていることも偉く、基本的に相手ターンに貧弱になりがちなデッキでブロッカーとして働いてくれる。

 

 「鉄面提督のトンネル掘削機」を発見と土地のおまけがついているアーティファクトルーターとして採用した。落魄を意識して「魅力的な悪漢」「太陽の執事長、インティ」を使ったりもした。しかし、変身条件を満たすことがかなり難しく感じたため、ノーン様やモンドラクに変えた方が安定する気もする。

 

 攻撃を通す手段として採用した「小癪な家ネズミ」の出来事について。パワー3以上のクリーチャーにブロックされなくなる効果で、相手のクリーチャーに依存するように思える。しかし、ここで探査装置の効果が効いてくる。探査装置は同化のヴェールと違って対戦相手のクリーチャーも対象にとれるため、対戦相手のクリーチャーを必要に応じてパワー3以上にできる。そうすることによって家ネズミの回避がより確実なものとなる。オシャレだね。

 

あとがき

 金脈発見も探査装置も使いたいと悩んでいたカードなので、それなりの形にまとまってくれてすっきりしました。でもオススメできるほどのものじゃないです。

 デッキ案が全く浮かばず期間を空けてしまいました。イクサラン実装直後は色々とデッキが組みやすそうなパックだなあと感じていたものの、発見はカルノが結論になりそうだし、洞窟シナジーは思ったほどカードが無いしでデッキ構築に苦戦しています。
 多分没になるだろうデッキ案はあるので、配信しながら試してみたいな。お時間があればそっちもよろしくお願いします。